最近、スマートフォンに「18」で始まる見知らぬ番号から着信があったという報告がSNSなどで見られるようになっています。「18」で始まる着信の中には、詐欺電話に悪用されるケースもあるため注意が必要です。不用意に対応してしまうと高額な料金を請求されたり、個人情報を狙われたりするリスクが指摘されています。
近年、国民生活センターなどが「+」から始まる国際電話を巡り、無言電話や詐欺とみられる電話など、不審な着信について注意を呼びかけており、被害防止への意識向上が重要となっています。
本記事では、「18」番で始まる着信の実態から具体的な詐欺手口、効果的な対策方法まで、あなたと大切な家族を守るための完全ガイドをお届けします。
「18」で始まる国際電話番号の基本知識
「18」で始まる着信の実態を理解するためには、まず国際電話番号の仕組みを知ることが重要です。正当な電話も多く存在しますが、詐欺に悪用されるケースが報告されている背景を詳しく解説します。
「18」で始まる番号の正体とは?
まず重要な点として、「+18」という独立した国番号は存在しません。スマートフォンの画面で「18」で始まるように表示される着信は、実際には「+1-8xx」形式の北米(アメリカ・カナダ)のフリーダイヤル番号である場合がほとんどです。
「+1」は北米の国番号で、その後に続く「8xx」の部分がフリーダイヤルを示します。例えば:
- 「+1-800」:北米のフリーダイヤル
- 「+1-855」:同じくフリーダイヤル
- 「+1-833」:同様にフリーダイヤル
これらは多くの企業やサービスが正当な目的で使用している正規の番号です。電話画面の表示の都合で「18」で始まるように見えることがありますが、実際は北米のフリーダイヤル番号なのです。
ただし、現代のIP電話技術により、世界中のどこからでも「+1-8xx」形式の番号を偽装して発信することも技術的に可能になっており、総務省などが国際電話番号の偽装発信に注意喚起しているように、一部の悪意ある者がこの技術を悪用している状況が報告されています。
なぜ「18」番号からの不審な着信に関する報告があるのか
国際詐欺電話の増加には複数の要因があります。携帯電話やIP電話の本人確認の厳格化が進められており、国内での詐欺電話の発信が困難になったため、詐欺業者が国際番号を悪用するケースが増加していると指摘されています。
警察庁の特殊詐欺対策資料によると、詐欺グループは通信規制が比較的緩い海外に拠点を置き、インターネットを介して発信できるIP電話を利用し、電話番号を偽造しながら詐欺電話をかけるという手口が使われているとされています。
特に「+1-8xx」で始まる番号は、アメリカからの正当な電話に見せかけやすいため、悪用されるケースも報告されている状況です。
「18」番号詐欺電話の最新手口を徹底解明
一部の悪意ある者による手口は年々巧妙化しており、被害者を騙すための様々なテクニックが使われています。代表的な手口を知ることで、危険な電話を見抜く力を身につけましょう。
ワン切り詐欺の巧妙なテクニック
ワン切り詐欺は報告事例が多い手口の一つです。詐欺師は短時間だけ電話をかけてすぐに切断し、受信者の好奇心や不安を煽って折り返し電話をかけさせようとします。
国民生活センターの事例報告によると、詐欺業者は折り返し通話を誘導することで高額な国際通話料金の発生を狙う手口を使っているとされており、夜間にワンギリで不安を煽る、または「賞金が当たった」などのメッセージを残すなどの手法が報告されています。
特に深夜や早朝の時間帯に着信があった場合、「緊急事態かもしれない」という心理を悪用しているケースがあります。しかし、本当に重要な連絡であれば、相手は必ず再度電話をかけ直すか、メッセージを残すはずです。
偽装国際電話による料金請求の仕組み
一部の詐欺師は発信者番号を偽装する技術を使い、正規のアメリカ企業や公的機関からの電話であるかのように装うケースが報告されています。このような電話では、以下のような手口で対応を求めてくる場合があります:
- 「未払いの請求があります」と緊急性を演出
- 「今すぐ対応しないと法的措置を取る」と脅迫
- 「個人情報が流出している」と不安を煽る
重要な点として、通常の電話・SMSを受けるだけでは料金は発生しません。日本の携帯電話は着信課金ではないため、電話を受信したりSMSを受け取ったりするだけで料金が請求されることはありません。
問題となるのは、こうした詐欺電話に騙されて折り返し発信した場合です。国際通話が発生すると高額になる可能性があります。
実際の被害事例と高額請求の実態
消費者庁の報告事例によると、以下のようなパターンが報告されています:
| 被害パターン | 手口の詳細 | 報告されている被害金額の傾向 |
|---|---|---|
| 折り返し通話料詐欺 | ワン切り後の折り返し発信で国際通話料が発生 | 報告例によると数千円~数万円 |
| 個人情報詐欺 | 本人確認名目で情報を聞き出し、二次犯罪に利用 | 金銭的被害は後日発生 |
| サポート詐欺 | セキュリティ問題を偽装し、有償サービス契約を迫る | 報告例によると数万円~十数万円 |
「賞金が当たった」「急ぎの連絡」などを名目に折り返しを誘導し、国際通話料金の発生を狙う事例が報告されており、被害者は年齢層を問わず幅広いのが特徴です。
「18」着信に対応した時のリスクと被害パターン
「18」番号からの着信に対応してしまった場合、どのようなリスクがあるのかを理解しておくことで、適切な対応が可能になります。
折り返し通話による高額料金請求トラブル
国際電話の通話料は国内通話と比較して高額に設定されています。通常の電話・SMSを受けるだけでは料金は発生しませんが、折り返し電話をかけて国際通話が発生すると高額になる可能性があります。
詐欺師は意図的に折り返し通話を促し、通話時間を引き延ばすことで高額な国際通話料を発生させようとするケースが報告されています。
相手が「通話料は無料です」と言っても信用は禁物です。国際電話の通話料は発信者側(この場合は日本側)に請求されるため、実際には高額な料金が発生している場合があります。
個人情報悪用の危険性
電話に出ることで、有効な電話番号として認識される危険性があるため、心当たりのない国際電話には慎重に対応することが重要です。
一度不審な電話に対応してしまうと、あなたの電話番号が「活動中の番号リスト」に登録される可能性があり、以下のリスクが考えられます:
- 同じグループからの継続的な不審な電話
- 他のグループへの情報共有の可能性
- 名前や住所などの個人情報を聞き出そうとする二次的なアプローチ
二次被害・継続的な迷惑電話
初回の電話に応答してしまうと、「反応がある番号」として認識され、さらに多くの迷惑電話がかかってくる可能性があります。
電話に出ると詐欺師に電話番号が現在使われていることが知られるため、迷惑電話が増加する可能性が指摘されています。これにより、日常生活に支障をきたすリスクがあります。
iPhone・Android別「18」番号着信への対策設定の完全手順
効果的な防御策として、スマートフォンの着信制限機能を活用しましょう。機種別の設定方法を詳しく解説します。
iPhoneでの国際電話制限方法
iPhoneでは複数の方法で不審な国際電話を制限できます:
方法1:個別番号のブロック
- 「電話」アプリの通話履歴を開く
- 対象の番号の「i」マークをタップ
- 「この発信者を着信拒否」を選択
方法2:不明な発信者を一括制限
- 「設定」→「電話」を開く
- 「不明な発信者を消音」をオンにする
- 連絡先に登録されていない番号からの着信が自動で消音される
方法3:国際電話の制限設定 キャリアのサービスを利用して、国際電話の受信を制限する設定も検討できます。
Androidでの迷惑電話対策設定
Androidでは機種により操作方法が異なりますが、基本的な手順は以下の通りです:
標準機能での設定
- 「電話」アプリを開く
- メニュー(三本線)→「設定」を選択
- 「迷惑電話ブロック」または「着信拒否」を選択
- 「番号を追加」で対象番号を登録
プレフィックス制限機能 一部の機種では「+1」で始まる番号を制限する機能があります。ただし、正規の企業からの重要な電話も制限される可能性があるため、必要に応じて個別に設定を調整することが重要です。
キャリア別着信制限サービスの活用法
各通信キャリアが提供している迷惑電話対策サービスも効果的です:
| キャリア | サービス名 | 主な機能 |
|---|---|---|
| NTTドコモ | 迷惑電話ストップサービス | 最大30件まで着信拒否登録 |
| au | 迷惑電話撃退サービス | 迷惑電話を自動で撃退 |
| ソフトバンク | ナンバーブロック | 迷惑電話を着信前にブロック |
NTTやKDDIなど一部の通信事業者では、有料サービスとして迷惑電話対策サービスなどを提供しており、事前に登録した番号以外からの着信を制限したり、1回の操作で複数の番号をまとめて拒否設定することも可能です。
不審な「18」着信に対応してしまった場合の対処法
もし不審な「18」番号からの着信に対応してしまった場合でも、適切な対応により被害を最小限に抑えることができます。
通話を適切に切断する正しい方法
不審な電話に出てしまった場合は、速やかに通話を切断することが重要です:
- 相手の話を詳しく聞かず、すぐに切断ボタンを押す
- 「間違い電話です」とだけ言って切断する
- 絶対に名前や住所などの個人情報を答えない
会話をすぐに終わらせる:相手の指示に従わず、「間違い電話です」とだけ伝え切断し、個人情報を提供しない:名前、住所、クレジットカード番号などを絶対に伝えないことが重要です。
相手がどれだけ緊急性を訴えても、正当な機関からの連絡であれば、後から正式なルートで連絡があるはずです。慌てて個人情報を教える必要はありません。
高額請求への対応と相談窓口
万が一高額な通話料が請求された場合は、以下の窓口に相談しましょう:
主な相談窓口
- 消費生活センター:188(いやや)
- 警察相談専用電話:#9110
- 総務省 電気通信消費者相談センター
通信キャリアに対しても、身に覚えのない高額請求について相談できる場合があります。請求書が届いたら、すぐに支払わずにまず相談することが大切です。
被害拡大を防ぐアフターケア
不審な電話に対応してしまった後は、二次被害を防ぐための対策が必要です:
- 即座に該当番号を着信拒否リストに追加
- 家族や友人に詐欺電話への注意を共有
- しばらくの間、知らない番号からの着信に特に注意
- 不審な郵便物やメールが届いていないかチェック
不審な電話や迷惑電話を受けた場合、被害を未然に防ぐためにも警察や関連機関に通報することが重要で、通報する際は、電話の日時、相手の発言内容、電話番号などの詳細をメモしておくことをお勧めします。
「18」番号以外の注意が必要な国際着信パターン
「18」番号以外にも、注意が必要な国際電話番号があります。包括的な防御策を講じるために、これらのパターンも把握しておきましょう。
その他の注意すべき国番号一覧
近年、以下の国番号からの不審な電話の報告があり、注意が必要とされています:
| 国番号 | 対象国・地域 | 報告されている特徴 |
|---|---|---|
| +86 | 中国 | 偽装された番号での不審な電話の報告 |
| +1 | アメリカ・カナダ | 正規番号を偽装した可能性のある電話 |
| +44 | イギリス | 投資詐欺や偽サポート電話の報告 |
| +674 | ナウル | 国際詐欺電話での悪用報告 |
| +420 | チェコ | 現在のチェコの国番号(+42は旧チェコスロバキアで現在は使用されていない) |
| +421 | スロバキア | 現在のスロバキアの国番号 |
注意: 「+42」という国番号は現在存在しません。これは旧チェコスロバキアの国番号で、現在は「+420(チェコ)」「+421(スロバキア)」に分割されています。+42からの着信がある場合は、古い詐欺情報による混同例か、番号偽装の可能性が高いと考えられます。
+1(200)番台は、北米番号体系に属する仮想的な番号帯で、現在正式には商用利用されていません。番号偽装例で表示されることがあります。
不審な国際電話の見分け方
不審な国際電話には共通する特徴があると報告されています:
音声の特徴
- 自動音声やロボット音声
- 不自然な日本語のアクセント
- 雑音が多い、音質が悪い
内容の特徴
- 緊急性を強調する内容
- 「今すぐ対応が必要」という圧迫感
- 個人情報の確認を求める
- 金銭の支払いを要求する
不審な電話には、いくつかの共通した兆候があると指摘されており、相手が「緊急」と称して個人情報や金銭を要求する場合、これは典型的な詐欺の手口とされ、「今すぐに対応しなければならない」といったプレッシャーをかけてくる場合も要注意です。
これらの特徴が一つでも当てはまる場合は、不審な電話の可能性があると判断し、慎重に対応することが推奨されています。
まとめ
「18」で始まる着信の多くは正当な北米のフリーダイヤル番号ですが、心当たりのない場合は詐欺電話に悪用されるケースもあるため注意が必要です。これらの電話に不用意に対応してしまうと、高額な国際通話料の発生や個人情報の悪用といった被害に遭う可能性があります。
重要なポイント
- 心当たりのない「18」番号からの着信は慎重に対応
- 通常の電話・SMSを受けるだけでは料金は発生しない
- 折り返し電話は避け、必要に応じて正規ルートで確認
- スマートフォンの着信制限機能を活用
- 家族全体で詐欺電話への意識を共有
国民生活センターなど公的機関では、迷惑な国際電話は無視する、ブロック機能を活用することが効果的な対策として推奨されており、慎重な対応が最も重要です。
現代社会において、詐欺電話は私たちの身近なリスクとなっています。しかし、正しい知識と適切な対策により、これらの被害を防ぐことができます。本記事でご紹介した対策方法を参考に、あなたと大切な人を詐欺被害から守りましょう。
何か不安なことがあれば、一人で悩まずに消費生活センター(188)や警察相談専用電話(#9110)に相談することをお勧めします。

