+86で始まる中国からの電話に出てしまい、不安になっていませんか?
結論から言うと、電話に出ただけで高額な料金が発生することはありません。しかし、+86からの電話の多くは詐欺目的であることも事実です。
この記事では、中国からの国際電話の基本知識から、詐欺の手口、そして正しい対処法まで詳しく解説します。既に電話に出てしまった方も、今後の対策を知りたい方も、ぜひ最後までお読みください。
重要なポイントは以下の通りです:
- 着信を受けただけでは料金は発生しない
- 詐欺電話の可能性が非常に高い
- 個人情報は絶対に教えてはいけない
- 適切な対処法を知っておくことで被害を防げる
+86で始まる中国からの電話の基本知識

+86は中国の国際電話番号を示すコードです。正式には中華人民共和国の国番号として国際電気通信連合(ITU)によって割り当てられています。
国際電話番号+86とは?
国際電話をかける際の番号体系は世界共通のルールがあります。+86の場合:
- 「+」:国際電話を示す記号
- 「86」:中国の国番号
- その後に続く番号:中国国内の電話番号
例えば「+86 138 0013 8000」のような形式で表示されます。
正規の中国からの電話と詐欺電話の違い
正規の電話の場合:
- 事前に連絡があることが多い
- 会社名や用件が明確
- 通話時間が適切
- 日本時間の営業時間内にかかってくる
詐欺電話の特徴:
- 突然かかってくる
- 用件が曖昧または怪しい
- 深夜や早朝の時間帯
- 個人情報を執拗に聞いてくる
中国からの電話に出てしまった時の料金について
多くの方が心配される通話料金について詳しく説明します。
着信時の料金発生の仕組み
重要:着信を受けただけでは料金は発生しません。
日本の電話システムでは、電話を受ける側(着信側)には基本的に料金が発生しない仕組みになっています。これは国内通話でも国際電話でも同じです。
通話料金の負担は誰がする?
| 通話の種類 | 発信者の負担 | 着信者の負担 |
|---|---|---|
| 国内通話 | あり | なし(基本的に) |
| 国際電話(+86→日本) | あり(高額) | なし |
| コレクトコール | なし | あり |
国際電話の場合、発信者(中国側)が高額な国際通話料を負担します。そのため、正当な用件でない限り、わざわざ高額な料金を払って日本に電話をかけることは考えにくいのです。
高額請求の心配は必要ない理由
ただし、以下の点には注意が必要です:
- 通話時間が長引いた場合:一部のキャリアでは国際電話の着信に対して従量課金される場合があります
- 特殊なサービス:コレクトコールを受け入れた場合は料金が発生します
- roaming中:海外でローミング中に着信を受けた場合は料金が発生する可能性があります
一般的な日本国内での着信であれば、料金の心配はほぼ不要です。
国際詐欺電話の典型的な手口

+86からの電話で報告されている詐欺の手口をご紹介します。
ワン切り詐欺の実態
最も多いのがワン切り詐欺です。短時間で電話を切り、折り返し電話をかけさせようとする手口です。
折り返し電話をかけると:
- 高額な国際通話料が発生
- 長時間通話させようとする
- 自動音声で引き延ばされる
偽の投資話・副業勧誘
「簡単に稼げる投資がある」「副業で高収入」などの甘い誘い文句で勧誘してきます。
典型的なパターン:
- 仮想通貨投資の勧誘
- FX取引の必勝法
- 在宅ワークの紹介
- 商品購入による利益保証
個人情報を狙った手口
巧妙に個人情報を聞き出そうとする手口も増えています。
狙われる情報:
- 氏名・住所・電話番号
- 銀行口座情報
- クレジットカード番号
- マイナンバー
恋愛詐欺(国際ロマンス詐欺)
国際ロマンス詐欺と呼ばれる手口も注意が必要です。
手順:
- 魅力的な異性を装って接近
- 恋愛関係に発展させる
- 金銭的な援助を求める
- お金を騙し取った後に連絡を絶つ
+86からの電話を無視していい理由
結論:+86からの電話は無視しても全く問題ありません。
正当な用件なら他の連絡手段がある
本当に重要な用件であれば:
- メールでの連絡
- 郵送での通知
- 日本の代理店を通じた連絡
- 事前アポイントメント
現在はインターネットが発達しており、電話以外の連絡手段が豊富にあります。
リスクと利益のバランス
| 電話に出るリスク | 電話に出る利益 |
|---|---|
| 詐欺被害の可能性 | ほぼなし |
| 個人情報漏洩リスク | – |
| 時間の浪費 | – |
| 精神的ストレス | – |
リスクと利益を天秤にかけると、無視することが最も安全な判断です。
法的な問題はない
電話に出ないことで法的な問題が生じることはありません。電話を受ける義務は存在しないからです。
詐欺電話の見分け方と判断基準

万が一電話に出てしまった場合の見分け方をお教えします。
怪しい電話の特徴
即座に切るべきサイン:
- 日本語が不自然
- 個人情報を最初に聞いてくる
- 「急がないといけない」と焦らせる
- 金銭的な話題がすぐに出る
- 通話を録音していることを告げない
時間帯による判断
| 時間帯 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 平日9-17時 | やや注意 | 営業時間だが詐欺も多い |
| 平日夜間・休日 | 高度に疑う | 正当なビジネスの可能性低い |
| 深夜・早朝 | 即座に切る | 詐欺の可能性極めて高い |
発信者情報の確認方法
- 番号をインターネットで検索
- 詐欺電話情報サイトで確認
- 同じ番号からの着信履歴をチェック
中国からの電話への正しい対処法
実際に電話がかかってきた時、または出てしまった時の対処法を段階別に説明します。
出てしまった時の対応
1. 冷静を保つ
慌てずに相手の話を聞く姿勢を見せつつ、警戒心は持ち続けてください。
2. 個人情報は絶対に言わない
名前、住所、電話番号など、一切の個人情報を伝えてはいけません。
3. 相手の身元確認を求める
- 「どちらの会社からですか?」
- 「ご用件は何でしょうか?」
- 「なぜ私の番号を知っているのですか?」
4. 不審に感じたら即座に通話終了
「申し訳ございませんが、お断りします」とはっきり伝えて電話を切ってください。
個人情報を聞かれた時の対処
相手が個人情報を求めてきた場合の返答例:
- 「個人情報はお教えできません」
- 「まず貴方の身元を明かしてください」
- 「正式な書面でご連絡ください」
- 「日本の代理店を通してご連絡ください」
被害に遭った時の相談先
万が一被害に遭ってしまった場合の相談先:
1. 警察
- 最寄りの警察署
- ♯9110(警察相談専用電話)
2. 消費生活センター
- 消費者ホットライン:188(いやや)
- 全国統一番号で最寄りのセンターに繋がります
3. 国民生活センター
- 平日バックアップ相談:03-3446-1623
4. 金融機関
- 口座情報を教えてしまった場合は即座に銀行に連絡
- クレジットカード情報の場合はカード会社に連絡
スマホの着信拒否設定方法
iPhoneの場合:
- 「設定」→「電話」→「着信拒否した連絡先」
- 「新規追加」で番号を登録
- 「不明な発信者を消音」をオンにする
Androidの場合:
- 電話アプリを開く
- メニュー→「設定」→「着信拒否」
- 番号を追加登録
予防策と注意点

今後同様の被害を防ぐための予防策をご紹介します。
アプリを使った着信拒否
おすすめアプリ(無料):
- Whoscall(iPhone・Android対応)
- 電話帳ナビ(詐欺電話データベース)
- Truecaller(グローバル対応)
これらのアプリは詐欺電話データベースと連携しており、自動的に怪しい電話を識別してくれます。
家族への情報共有
特に高齢の家族がいる場合は情報共有が重要です:
- 国際詐欺電話の手口を説明
- +86の番号には出ないよう伝達
- 不審な電話があった時の報告を依頼
- 地域の見守りサービスの活用
高齢者への注意喚起
高齢者は特に狙われやすいため、以下の点を重点的に伝えましょう:
- 「お金の話が出たら詐欺」と覚えてもらう
- 一人で判断せず家族に相談するよう伝える
- 電話での個人情報提供は絶対禁止
- 地域の消費生活センターの連絡先を教える
まとめ
+86の中国電話について重要なポイントをまとめます:
料金について:
- 着信を受けただけでは料金は発生しない
- 長時間通話しなければ高額請求の心配は不要
- 折り返し電話は絶対にかけない
対処法について:
- 基本的には無視するのが最善
- 出てしまった場合は個人情報を絶対に教えない
- 不審に感じたら即座に通話を終了する
予防策について:
- スマホの着信拒否機能を活用
- 詐欺電話対策アプリの導入
- 家族間での情報共有
被害防止のために:
- 「うまい話はない」という意識を持つ
- 一人で判断せず周囲に相談する
- 被害に遭った場合は速やかに相談機関に連絡
国際詐欺電話は年々巧妙になっていますが、正しい知識と適切な対処法を身につけることで被害を防ぐことができます。
不安に感じることがあれば、一人で抱え込まず、消費生活センターや警察などの専門機関に相談することをお勧めします。
この記事の情報を活用して、安全で安心な電話利用を心がけてください。

